※ 出典:女性の健康推進プロジェクト「女性のヘルスリテラシー調査」

「これはPMSだ」と自己判断することの危険性

では、行動に移している人とそうでない人では、どのような違いがあるのでしょうか。「女性のヘルスリテラシー調査(※)」によると、医療機関を利用している人は「自然体で過ごせる」「人に対して思いやりがもてる」「心に余裕がもてる」など、現在の生活に対する満足度が高いことがわかりました。

セルフケアは、運動や栄養、サプリメントだけでなく、定期的な婦人科検診も含まれることを強調。大塚製薬の「更年期ラボ」では、PMSやそのほかの婦人科の問題について相談できる医療施設の一覧が掲載されており、相性の合う先生を見つける手助けをしています。

さらに、どのレベルで病院に行くべきかという質問に対して、西山さんは「月経が始まったら、女性の人生の伴走者となる「かかりつけ婦人科医」をもつことが理想。体調の変化や不調は個人差が大きく、一人ひとりの感じ方やレベルも異なります。『これくらいなら大丈夫』と思う人もいれば、『私にはつらい』と感じる人もいるので、その違いを理解することが大切です」と話しました。

更年期に悩んだら「更年期ラボ」内にある「更年期セルフチェック」、PMSに悩んだら「PMSラボ」内にある「PMSチェック」を活用し、病院に受診することも推奨。

「多くの人は我慢の限界まで耐え続け、病院に行ったときには言いたいことが溢れてしまって、何が問題かわからなくなってしまうことがあります。セルフチェックをしてみて、自身の状態を把握し、小さな違和感や変化を感じた時点で相談することが大切です」と活用方法を説明しました。

とはいえ、チェックシートに頼りすぎてしまうことで危険がはらむこともあるそうです。「セルフチェックは便利な一方で、それだけを頼りにして自己診断をしてしまう人もいます。自身の症状を決めつけてしまうことで、その裏に潜む別の疾患を見逃してしまう可能性もあるので、ちょっとした変化を感じたら、クリニックに行って診断を受けることが重要です」と指摘しました。