紙の厚みは同じ物でもメーカーや製品によって少し違いますが、一般的には、新聞紙が約50µm、トレーシングペーパーが約50〜60µm、雑誌のページが約70〜90µm、コピー用紙が約70〜100µmなので、この辺りの紙は皮膚に対して切れ味が高い可能性があります。

反対に、パラフィン紙(約30〜40µm)や写真用紙(約200〜250µm)などは薄すぎたり厚すぎるので、指に対する切れ味は低いでしょう。

紙でナイフを作ってみた

チームは今回の研究結果を応用して、紙を使ったナイフを試作しました。

その名も「ペーパーマチェーテ(Papermachete)」です。

(※ マチェーテとは、中南米の現地人が使う山刀のスペイン語の呼び名です)

マチェーテ
マチェーテ / Credit: ja.wikipedia

今回の研究に基づいて65μmの厚さの紙で作られたペーパーマチェーテの刃は、実験してみた結果キュウリやピーマン、リンゴ、鶏肉まで着ることができたといいます。

ペーパーマチェーテは廃紙を利用したリサイクル可能なナイフとして商品化も期待できるかもしれません。

その一方で、包丁やナイフと違って水にとても弱かったそうなので、使い捨て用ナイフとして商品化するか、刃に防水機能を持たせる必要がありそうです。

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参考文献

Scientists uncover the physics behind paper cuts. Here are the types of paper most likely to cut you
https://www.zmescience.com/science/news-science/scientists-uncover-the-physics-behind-paper-cuts-here-are-the-types-of-paper-most-likely-to-cut-you/

Paper cut physics pinpoints the most hazardous types of paper
https://www.sciencenews.org/article/paper-cut-physics?