ルビアレス元会長に降りかかる容疑
上記で言及した3つの容疑に関係したことを以下に説明することにしたい。
セビーリャのラ・カルトゥッハと呼ばれているサッカースタジアムを今後国王杯など公式の試合スタジアムにするという目的でルビアレス氏の友人が経営する建設会社グルコンサに改築工事を一任。それ以後、同社の年商は2019年から2022年まで毎年増加した。
更に、同社はサウジアラビアや中国にもサッカー競技場やそれに関係した施設の建設の依頼を受けた。捜査当局が見ているのは、汚職資金がこの建設会社を通じて流れているのではないかということだ。
2021年にはクリプトコインの導入が試みられた。最初にトルコのBitchテクノロジー社を利用。期待していた結果が出なかったので、中国のHuobi グローバル社を利用しようとしたが、スペインの証券取引委員会では同社による投資の資格を認めないということで当面据え置かれた。元々、クリプトコインの導入ということ事体が資金隠しが目的であろうと捜査当局では見ている。(3月23日付「エル・コンフィデンシアル」から引用)。
またルビアレス氏と信頼関係にある会社経営者マルティン・アルカイデ氏とドミニカ共和国でオフショア企業Conecta17コンサルティングを創設。と同時にルビアレス氏の出身地であるグラナダにも同じコンサルティング会社を創設した。その狙いは、観光事業の一環としてホテルやレストラン経営に進出することを目的にしたものだという。
しかし、問題はこの投入資金がルビアレス氏や彼と関係を持っている人物の個人資金かサッカー連盟からの資金であるのかこれからの捜査で明確にされるはずである。彼ら個人の資金であれば問題はない。しかし、連盟の資金を使っているのであれば横領罪となる。
更に、ピケー氏の会社Kosmosに毎年400万ユーロが仲介手数料として支払われるが、この資金の全額或いは一部はルビアレス氏に渡される資金ではないかと疑われている。
これから捜査が進められていく内に、ルビアレス氏が如何に金銭欲が強い人物であるかということが判明されていくはずである。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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