休暇や日本出張を何時入れるか、私は業務のボリュームや波を知っていますのでひと段落した時に調整します。つまり夏や冬休みという括りはなく、不定期にそのタイミングはやってきます。私の相方も会社の経理業務や給与支払業務の波は決まった時に起きるので休暇取得は月の下旬と決めています。週休3日とか日本のゴールデンウィーク、夏季休業といった集中型だと日本の経済活動全体を止めてしまう発想に近いので案外迷惑は掛からないだろうと思われがちですが、そうでもないのです。
例えば日本の取引先からの月締めの請求書は概ね翌5日頃までに送付されてきます。取引先が多く、当然、支払業務も一気に行います。が、ある大手企業は正月とかゴールデンウィークになると下手すれば翌10日ぐらいまで送ってこないのです。(ほかの業者は請求作業が自動化しているのか何時でも決まった日に送ってきます。)一社遅れると支払業務全部を停滞させなくてはいけないし、業者によっては支払期限ぎりぎりになってしまうこともあるのです。これは小さい事例ですが、多くの会社はシステマティックに動いているので休暇によるバラバラの動きは企業経営に求められる効率性に問題が生じるのです。
では週休3日にするメリットは何でしょうか?ワークライフバランスでしょうか?何か自分のことをしたいという目的がある人には都合がよいでしょう。「そんなに休んでどうするの?」と思っても人間には必ず慣れが生じますのでしばらく経てば週休3日、当たり前だよね、になるはずです。
同じ議論がかつて週休2日にする際にあったと思います。週に2日休むという常識はその当時、社会全体にはありません。私だって土曜日は午前中は学校のクラスが普通にありましたし、銀行も役所もやっていました。それが週休2日になるのは社会の仕組みを総入れ替えするぐらいの話でした。事実、週休2日制度になっても長いこと土曜日出社は当たり前でした。会社に来る癖が抜けない人々は「俺たち、会社に住んでいるし…」でした。