つまり消費税を15%に上げる代わりに、国民年金保険料と健康保険料を同額下げ、税収中立の社会保障改革をおこなうのだ。さらに立民と維新が公約している負の所得税(給付つき税額控除)も政策協定のテーマになりうる(これは財務省も賛成するだろう)。
以上の問題は、野田氏が首相だった時代に財務省や自民党と議論してよく知っているはずだ。当時は消費税の大増税が最大の障害だったが、いま問題になっているのは、この10年間、消費税を上げなかったことによる社会保険料の負担増である。
社会保障改革が行き詰まった最大の原因は、消費税を上げないために社会保険料を上げ、それでも足りない分を「支援金」で埋める脱法的なやりくりをしてきたことだ。第2次野田内閣で、社会保険料減税と消費税増税の一体改革をやってはどうだろうか。