■金総書記の焦りと国内の不満

北朝鮮事情に詳しい専門家によると、強硬な姿勢を見せる金総書記にはいくつかの焦りがあるそうです。

1つ目の焦りは、市民の心が離れていること。食糧不足や不景気が続く中で、市民の希望は「祖国統一」でしたが、去年末頃に金総書記が祖国統一を諦める形で方向転換しました。

経済状況が悪化し餓死者も出るなか、祖国統一の夢も途絶え、市民は金体制に嫌気が差しており、私的な場所では金総書記をバカにする言動も見られるそうです。

また、市民のみならず、側近といえる外交官が亡命する異常事態も起こっており、彼らは金総書記について「ただの平凡な人間」と一刀両断しています。