女性に対して敵意や憎悪を抱く性向を「ミソジニー」といいます。
ノルウェー・ベルゲン大学(University of Bergen)は最近、ミソジニーを抱きやすい男性の特徴を自己の魅力評価との関連性から調べてみました。
その結果、女性に最も攻撃的になりやすいのは「俺はイケてる」と自らを過大評価する男性と、それとは真逆に「僕はどうせ陰キャだ」と自らを過小評価する男性の両極端な2タイプであることが判明したのです。
またミソジニーを抱きやすい他の特徴も明らかになっています。
研究の詳細は2024年8月5日付で心理学雑誌『Scandinavian Journal of Psychology』に掲載されました。
目次
- ミソジニーを抱きやすい男性の特徴とは?
- 自己評価が両極端な男性ほど、女性に敵意を抱きやすい
ミソジニーを抱きやすい男性の特徴とは?
ミソジニー(misogyny)は女性に対して敵意や憎悪を抱き、軽蔑したり偏見を持つ負の性向です。
これは女性の価値を不当に落として、社会参加を抑圧したり妨害する差別的で不平等な行動につながります。
また個別のケースとしては、特定の女性に対する言葉や身体的な暴力、性加害などに発展する危険性があるため、非常に問題視されています。
(ちなみに男性に対して敵意や憎悪を抱く性向は「ミサンドリー(misandry)」と呼ばれる)
そこでベルゲン大の心理学研究チームは今回、ミソジニーを抱きやすい男性の特徴をより詳しく明らかにしようと考えました。
ここで調査項目に選んだのは、以前からミソジニーとの関連性が指摘されている権威主義的性格(※)の他、自己の魅力評価、拒絶されることに対する感受性、孤独感などです。
(※ 権威主義:権威をたてにとって行動したり、古い伝統に盲目的に服従する個人や社会の態度を指す)
調査では英国在住の18歳〜35歳(平均年齢26歳)の健康な男性473名を対象としました。