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  1. 専門サービス業の平均時給

    前回は金融保険業の平均時給(労働時間あたり雇用者報酬)についてご紹介しました。

    国内で比較すると最も高い水準ながら、国際比較してみると最も順位の低い産業であるという特徴がわかりました。

    情報通信業も同様の傾向が見られましたので、エリート産業程、報酬が低めに抑えられているという印象がありますね。

    今回は、専門サービス業の労働時間あたり雇用者報酬についてご紹介します。

    図1 労働時間あたり雇用者報酬 日本OECD統計データより

    図1は日本の産業別の労働時間あたり雇用者報酬の推移です。

    専門サービス業(紫)は、全産業平均値と同じくらいで推移していて、近年ではやや高いくらいの水準のようです。

    コンサルタントや士業など、比較的給与水準の高い職業を含む割には思ったほど高くないようですね。

    近年では他の産業同様にやや上昇傾向のようです。

  2. 専門サービス業とは何なのか?

    専門サービス業は、OECDで複数の産業を総合して扱っているものです。

    データベースの中では、M-N Prof., scientific, techn.; admin., support serv.と表記されています。

    ここでは、国際標準産業分類(ISIC REV4)における項目との対応をご紹介します。

    なお、日本語表記は下記サイトを参照しています。

    国際連合 Classification on economic statistics ISIC rev4 Jp

    表1 専門サービス業の産業区分

    OECD 産業区分
    ISIC REV4 大分類
    ISIC REV4 中分類
    M-N 専門サービス業
    Prof., scientific, techn.; admin., support serv.
    M 専門、科学及び技術サービス業
    Professional, scientific and technical activities
    69 法律および会計サービス業
    70 本社;経営コンサルタント業
    71 建築・エンジニアリング業及び技術試験・分析業
    72 科学研究・開発業
    73 広告・市場調査業
    74 その他の専門、科学および技術サービス業
    75 獣医業
    N 管理・支援サービス業
    Administrative and support service activities
    77 物品賃貸・リース業
    78 職業紹介業
    79 旅行代理店業、旅行業、予約サービス業及び関連活動
    80 警備・調査業
    81 建物・景観サービス業
    82 事務管理、事務支援及びその他の事業支援サービス業

    専門サービス業は、コンサルタントや法律・会計サービスなどのいわゆる士業などの専門、科学および技術サービス業と、業務支援的な管理・支援サービス業から構成されているのが特徴ですね。

    この2つの分野は求められる能力や対価の水準としては大きく異なると思いますが、区分としては合計して扱っているようです。

    ISIC REV4の産業分類については、下記サイトにもまとめていますのでご参照いただければ幸いです。(参考記事: 国際標準産業分類)