オイル処理できるパックに染みこませなかったのは、そのためです。オイルをサンプリングして、不純物がないか、みるためなのです。こうやって、ペットボトルを切って、光にすかしてみるとわかりやすいでしょう。
黒いのは、普通です。ヤバイ兆候は、3タイプ。1つは、金属片が混じっていること。これは、エンジンの内部でどこかが削れてしまっている証拠です。大きめの場合は、何か部品が破損している可能性もあります。バイク屋へ持っていくのが吉・
2つめは、濁っていること。これは、水が混じってしまっている時におきる現象です。セローのような空冷の場合は、水没などが原因ですが、水冷の場合はクーラントがエンジン内に漏れ出すこともあります。これは結構な重傷です…。古い2ストトレールなどは、ウォーターポンプまわりが原因なことが多いですよね。
3つめは、甘いにおいがすること。この場合、クラッチが焼けてしまっていることが多いですね。おそらくクラッチのフィーリングも変わっているはず。少し腕に覚えのある人は、クラッチプレートをチェックしてみましょう。
ちょっと余談ではありますが、オイルにまつわる技術は年々向上しています。四輪では、0W-20などの超低粘度オイルを使うことで低燃費を実現するようになって久しいです。二輪も、材料研究やコーティング技術があがったことで、昔よりも潤滑以前に金属同士の摩擦がおきづらくなっています。
さらに! たとえばプロのラリーでは、毎日変えるオイルを分析することで、ある程度どの部品が消耗しているのか把握できるようになっているのだとか。もちろん、僕らにはそんな芸当はできませんが、オイルがエンジンの健康チェックにつながるのは同じ話。人間の血液検査よろしく、バイクのオイルチェックはしっかり目を光らせるべきなのです。