実験には生きたブタが用いられ、医師はブタの胃の中で内視鏡をUターンさせたり、胃壁組織を採取したりしました。

Uターンできるほどの大きな曲げ角度を達成することは、磁気を用いた内視鏡の課題の1つでした。

今回の成果により、磁気を用いた内視鏡が他の標準的なデバイスと同じくらい自由に動けることが証明され、より精度の高い遠隔手術が可能であることを示すことができました。

また興味深い別の点として、実験に参加した医師の手元に注目できます。

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PS5のコントローラーを使っている / Credit:CUHK,ETH Zurich_CUHK and ETH Zurich successfully conduct world’s first in vivo teleoperated magnetic endoscopy using an animal model, over a distance of 9,300 km between Zurich and Hong Kong(2024)

画像で医師たちが手にしているのは、PS5のコントローラーであり、動画の方では、PS3のモーションコントローラーです。

遠隔手術をするのに、専門の医療機器ではなく、シンプルな既存のゲームコントローラーを使うことができるのです。

一見すると、私たちがモニターとコントローラーで手術ゲームを楽しんでいる状況とほとんど変わりませんね。

それでも実際には、数千キロも離れた人や動物の命を救うことができます。

このことは、手術の在り方が今後大きく変化する可能性を示しています。

研究チームも、今回のテストの成功により、「人間の遠隔手術が間もなく可能になる」と述べました。

将来的には、地球上から遠隔で宇宙飛行士を手術することも可能になるかもしれません。

その時、医師の手に握られているのは、PS6もしくはPS7のコントローラーでしょうか。

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参考文献

Remote surgery performed on a pig 9,000 km away using a game controller
https://newatlas.com/medical/remote-surgery-9000-km-game-controller/