「AI動画翻訳くん」の開発背景

――そこで、野呂さんが代表を務めるオフショアカンパニーから、この度プロダクトの第一弾としてリリースされたのが「AI動画翻訳くん」ということですね。改めてサービスの開発に至った背景と、どのような市場ニーズに応えようとしたのか、詳しく教えていただけますか?

野呂:「AI動画翻訳くん」の開発背景には、AIを活用し、さらなる動画AIの可能性を探るという側面があります。ベクトルグループでは「ベンチャーTV」や「IRTV」「JOBTV」といった、動画を活用したさまざまなソリューションを提供しています。このグループで培ってきた強みと、AIを掛け合わせることで何か面白いものが作れるのではないかと考えたんです。

市場ニーズとしては、海外向けに事業を考えている企業の方々の課題に着目しました。多くの人にとって、流暢な英語を話すことは簡単ではありません。この言語の壁が、良いサービスを保有しているにもかかわらず、海外展開を躊躇させる要因の一つになっているというケースもよく耳にします。

――言語の壁は海外展開を考える上で大きな課題ですよね。

野呂:特に個人や中小企業の方々にとっては、専門の翻訳サービスを利用するのにかかる費用や手間が大きな障壁になっていました。私たちは、この障壁を壊したいと考えたんです。

「AI動画翻訳くん」を通じて、誰でも手軽に自分の言葉を他言語に翻訳できる環境を提供することで、より多くの人々が国際的なコミュニケーションに参加できるようになると考えました。これは、ビジネスチャンスの拡大にもつながる可能性がありますからね。