対象国となったのは、南北アメリカ(カナダ・アメリカ・エクアドル・ペルー)、アジア(中国・インド・日本・韓国)、アフリカ(モロッコ・南アフリカ)、ヨーロッパ(スロバキア)です。

参加者の平均年齢は30歳で、男女比は国によって少し違いますが、全体的としてはほぼ半数ずつとなっています。

調査では、科学者、政治家、教師を含む10名のモデルロールを用紙上で設定(※ 10名の中には参加者本人も含まれている)。

例えば、科学者なら「モーガン博士は植物、動物、人間についての情報を集め、世界を理解する科学者である」と記載され、政治家なら「政治家のケンデルは、選挙で選ばれた政治指導者(首長や市長など)で、何百人もの人々を代表している」と記載されています。

教師なら「アレクシスは学校の教師で、12歳の子どもたちに地元の歴史や文学について教えている」とあり、医師なら「ケリー先生は15年にわたり人々の病気を治してきた医学博士である」と記載されています。

賢いと思われる人には2つの特徴があった
賢いと思われる人には2つの特徴があった / Credit: canva

そして参加者には、この10名の中からランダムに2人のペアを提示し、はっきりとした正解・不正解のない現実の困難なシナリオ(人生の節目の重要な決断など)で、どのような行動を取ると思うかを比較してもらいました。

例えば、「この人物は困難な状況で他者の意見を考慮すると思うか?」とか「この人物は感情をコントロールし、冷静に判断できるか?」などを5段階評価してもらいます。

その後、参加者は自分自身を含め、10名の対象人物の賢さの程度を評価するよう求められました。

チームはこれらのデータを通して、最も賢いと評価された人に見られた特徴を分析。

その結果、どの国のどの文化圏においても、次の2つの特徴が「賢さ」と関連づけられていることがわかりました。

それが「内省的・論理的思考」「社会的・感情的認識」の2つです。