2023シーズンはJ3のテゲバジャーロ宮崎で38試合10ゴールと気を吐いたFW南野遥海。今季はカテゴリーを上げてJ2の栃木SCで開幕を迎えた。残念ながらチームは現在残留争いに巻き込まれており、早ければ次節にも降格決定かという瀬戸際に立っている。そんなチームにあって南野はここまで7ゴールをマーク。J2へ活躍の場を移してなお、多くのゴールを挙げてチームの攻撃を支えている。
一番の魅力は強烈な左足のキック。第16節のベガルタ仙台戦では、こぼれ球を鮮烈な左足の一振りでゴールネットに突き刺し決めている。もちろんパワーだけでなく質も高くクロスやパスでのチャンスメイクも可能だ。また、決して大柄ではないものの密集地帯を抜け出せるフィジカルも併せ持ち、アタッキングサードでは常に相手の脅威になり続けている。厳しい残留争いのなか、第29節V・ファーレン長崎戦や第32節鹿児島ユナイテッド戦ではいずれも試合終了間際にゴールを決めてチームに勝ち点をもたらすなど、勝負強い一面ものぞかせた。今季の後半戦、いまいち勝ちきれないゲームが続き優勝争いから遠ざかったG大阪にとって、必要な要素を持つ選手と言えよう。来季以降チームへ戻れば、必ずや武者修行の成果をゴールという数字で示してくれるはずだ。