持ち前の突破力に加え、正確なクロスでチャンスメイクにも一役買っており、シュートの場面では思い切りの良さと技術の高さも見せつけている。J1デビューを果たした2021シーズンの第24節清水エスパルス戦ではゲーム終盤に途中投入され、カットインから狙いすましたシュートで先制点をマークし鮮烈なデビューを飾った山見だが、そこから2022、2023シーズンと徐々に出場機会を減らしていたなかで今季は期限付き移籍となっていた。移籍先で改めて自身の長所を惜しみなく発揮していることから、G大阪でも既存の攻撃陣のポジションを脅かす働きが十分に期待できる。それだけに、チームへの帰還が最も楽しみな選手と言えるのではないだろうか。

唐山翔自(ガンバ大阪所属時)写真:Getty Images

唐山翔自(ロアッソ熊本)

昨年途中までJ2の水戸ホーリーホックでプレーし、今季はG大阪で開幕を迎えたFW唐山翔自。しかし、残念ながら9試合に出場するもゴールは奪えず、この夏再びJ2クラブへ期限付き移籍となった。加入したロアッソ熊本は今季も下位に低迷する厳しいシーズンとなっていた。しかし、第31節からの4連勝で勝ち点を伸ばし、前節レノファ山口と引き分けたことでJ2残留を決めている。

熊本での唐山は、加入間もない第24節ジェフユナイテッド千葉戦で初出場を果たして以降スタメンに定着。もともと下位に沈んでいることが不思議なほど高い得点力を誇るチームで、ここまで3ゴール2アシストとさらなる火力アップに貢献している。第31節鹿児島ユナイテッドとの対戦から続いた3試合連続ゴールでは、ゴール前の冷静さやシュート技術の高さを披露。残留決定の立役者になったと言っても過言ではないだろう。今季G大阪では1つ年下のFW坂本が多くの出場機会を得て活躍するなかで期限付き移籍となった唐山。移籍先で出場機会を増やしたことにより輝きを取り戻しつつある。G大阪に戻れば厳しいポジション争いを余儀なくされることは間違いないが。自信を取り戻した勢いそのまま、攻撃の起爆剤となれる戦力として帰還が待たれる選手の1人と言えよう。


南野遥海(ガンバ大阪所属時) 写真:Getty Images

南野遥海(栃木SC)