■ 「麻酔薬をいたずらに使用する行為は極めて不適切」と強く抗議

 日本麻酔科学会による声明文では、「プロポフォールをはじめとする静脈麻酔薬は、本来、⼿術や検査時の鎮静を⽬的に、医師の厳重な管理のもとで使用されるものです」とコメント。

 「特に、これらの薬剤は呼吸抑制のリスクを伴うため、必ず⼈⼯呼吸管理が可能な環境で使用される必要があります」とし、マイケル・ジャクソン⽒の死亡事故を例に挙げながら「適切な医療管理が⾏われない場合、⽣命に危険を及ぼす可能性があります」と指摘。

 これら問題点を踏まえ、声明文では次のように強く抗議しています。

「このような麻酔薬をいたずらに使用する行為は、極めて不適切であり、⽇本麻酔科学会として断じて容認できるものではありません」

 10月17日早朝の時点で、この声明文に対する番組側からの回答は公開されていませんが、前述の通り「おことわり」が番組に掲載されていることもあり、制作段階である程度の抗議は想定されていたのかもしれません。

 地上波の民間放送局が設定する「日本民間放送連盟放送基準」に今回の番組は該当しませんが、規制の少ないネット配信とはいえ、表現の自由と倫理のバランス問題がさらに取り沙汰されることとなりそうです。

<参考>
日本麻酔科学会 公式X「静脈⿇酔薬プロポフォールの不適切使⽤について」

(天谷窓大)

提供元・おたくま経済新聞

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