「コンクリートから人へ」と掲げた「八ツ場ダム」の建設中止は、現実離れで方針転換したが、命を守るダムの完成が遅れた。公共事業の削減で建設業は苦境に。今日の人手不足問題の原因だ。
※ 民主党のマニフェストはユートピア像としては面白かったが、財源も実現プロセスもなしだった。
【大罪②】外交・安保で国益損ねる外交・安全保障政策で迷走を重ねた結果、国益を損ない、国際社会からの信用も失った。例えば、普天間飛行場の移設で「最低でも県外」と発言し、米国にも「トラストミー」といった挙げ句、何の結果も出せなかった。
尖閣諸島で起きた衝突事件に対する場当たり的な対処で、日中関係が悪化。ロシア大統領の北方領土訪問や、韓国大統領の竹島上陸への対応においても後手に回り、日ロ、日韓関係を壊した。
※ 民主党政権の外交は方針もいい加減だが、とくに野田佳彦首相は稚拙で相手を怒らす名人だった。
【大罪③】相次ぐ「政治とカネ」放置「政治とカネ」についても、鳩山首相に12億円を超す使途不明金、小沢一郎・民主党幹事長に20億円超の虚偽記載が発覚。菅直人首相の資金管理団体は、北朝鮮と関係の深い団体への献金が明るみに。野田佳彦首相も、外国人からの政治献金や、暴力団関係者からの資金提供問題が浮上。公明党は“連座制”を導入する政治資金規正法改正案を国会に提出したが、野田首相などが消極的な対応を続け廃案に。
※ 清和会の資金疑惑は記載しなかっただけだが、民主党政権の首相たちの疑惑は悪質さで際立っていた。
【大罪④】遅い、鈍い震災への対応2011年3月に発生した東日本大震災への対応は「遅い、鈍い、心がない」との批判を招き、復旧・復興を遅らせた。東京電力福島第1原発事故では、菅首相の無用な現地視察が初動対応を滞らせ“もはや人災”とまで批判された。
※ 騒いで危機感を煽ることは上手だったが、実質性やきめ細かさに欠けた。
【大罪⑤】“誤審”相次ぐ事業仕分け政府予算のムダを洗い出すとして実施した政権肝入りの「事業仕分け」は、単なるパフォーマンスに終始した。世界一をめざしていた次世代コンピューターの開発を巡り担当閣僚が「2位じゃだめなんですか」と発言し、「はじめに結論ありき」の乱暴な手法に批判が集まった。