さらに、石破氏はいわゆる裏金議員を排除した。私は数人の非公認、10人ほどの重複名簿からの排除がほどよかったと思うが、あまりにも範囲が広かった。この結果、裏金議員排除で入る票よりも、自分が比例名簿にのっていないがゆえに背を向ける議員やその支持者が多くなった。
また、比例で自民に投票するのが嫌だったら、公明に流れるように細工すれば、与党としては痛くないし、小選挙区での公明の協力も得やすいのにそれもせず、日本保守党など野党に流れた。
今すべきは、石破・高市両氏が和解を演出し、一緒に自民党への投票を訴えることだ。どうせ、総選挙で3人ほどの閣僚が落選しそうだからポストもあく。そこに高市寄りの閣僚を入れるとか、村上誠一郎を更迭もできまいが、軽いポストに移動させるくらいすればいい。高市氏には、副総理を提案し職掌は希望にまかしてもいい。私は関西での体制強化のためにも万博担当はぜひして欲しい。
比例名簿に載せない措置は変えられないが、石破氏が積極的に応援に入ることを約束するくらいはできる。また、高市氏は公明党の応援にも入るべきだ。高市氏自身は連立相手の公明党に失礼な発言などしていないが、応援団にはひどい発言もあり、それを放置したのは失敗だった。
問題はこうした根回しを誰がするかだが、私は元総裁たちに加え、公明党の歴代党首などが主導権をとったらどうかと思っている。
それから、日本保守党は野党である。友好政党でも何でもない。保守党の近畿比例のトップの候補者は、立候補など最初から決まっていただろうが、高市氏支持の中心のひとりになり、高市氏を支持しない議員の落選運動までしていた。さらにいえば、総裁選以前から意見の合わない自民党議員の落選運動をしていた。
これは普通に考えればトロイの木馬というか、スパイチックな工作活動だ。