医療技術の発展は、多くの犠牲の上に成り立っていると言っても過言ではないだろう。過去にはさまざまな研究が人間の身体を用いて行われており、実験の中には人道性に欠けるものも少なくなかった。今回は世界中で実際に行われた、恐ろしい人体実験5選を紹介しよう。
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■スタンフォード監獄実験
1971年、米国スタンフォード大学の心理学者フィリップ・ジンバルドー率いる研究チームは、一般的な人間が特殊な役割を与えられた場合、その役割に合わせて行動するかを証明するための人体実験を行った。刑務所に見立てた同大学の地下実験室を舞台に、囚人役と看守役に分けられた21人の被験者が実験に参加。実験が進むにつれ看守役を命じられた被験者らは、誰の指図を受けるわけでもなく囚人役に罰則を与え始めるようになり、中にはリアルな狂暴性を見せる者も現れたという。囚人役の受刑者から精神を錯乱させる者が続出し、実験を中止せざるを得ない状況に……。当初2週間の予定で始まった実験は、たったの6日間で中止されている。