消えたキャンベルさん

 2020年6月、41歳になったばかりのキャンベルさんは、単独でピラミッド探索に出かけることを決意した。なぜ一人で行くことにしたのかは不明だが、彼は十分な食料と装備を準備し、緊急時に連絡が取れるGPS通信機を持参していた。

 キャンベルさんをキャリー湖に送り届けたパイロットのスタージス氏は、迎えに行く日を決めていないキャンベルさんを置き去りにすることに不安を感じていたという。しかし、キャンベルさんは「もし早く迎えに来てほしい場合は、妻から連絡する。そうでなければ、8月下旬か9月初旬まで滞在する予定だ」とスタージス氏に告げ、彼を安心させた。

 キャンベルさんは、6月中旬まで妻と連絡を取り合っていた。しかし、その後、連絡は途絶えてしまった。

 心配した妻はスタージス氏に連絡し、捜索を依頼。スタージス氏は、キャンベルさんの最後のGPS座標を確認した結果、彼が湖から約5マイル離れた場所にいたことが分かった。しかし、スタージス氏は、その地域に水上飛行機を着陸させてキャンベルさんの様子を確認することができなかった。彼は、奥さんにヘリコプター会社に連絡して、その場所を確認してもらうようアドバイスした。

 スタージス氏は、ヘリコプターによる捜索が行われるものと思っていたが、その後、しばらく連絡がなかったため、捜索は無事完了したものとばかり思っていた。しかし、9月にキャンベルさんを迎えに行くよう依頼する電話を受けた際に、キャンベルさんが行方不明者として届け出られていたことを知ったのだ。

 別のパイロットであるデビッド・リー氏は、この状況は奇妙だと語っている。彼は公園管理局が捜索を開始する前に、キャンベルさんの捜索を独自に行うことを検討していたという。リー氏は、「3ヶ月近くも連絡が取れていないのに、もっと早く誰かが捜索を始めるべきだったと思います。しかし、それが何かを変えたかどうかは分かりません」と述べている。

 キャンベルさんは、アラスカの荒野で行方不明になった最初の人物ではない。約50マイル東では、1992年4月に、クリス・マッカンドレスという若い男性が、使われなくなった道路脇の廃バスに引っ越し、その後餓死しているのが発見された。マッカンドレスの物語は、後に「Into the Wild(邦題:イントゥ・ザ・ワイルド)」として映画化され、世界中で話題となった。

 キャンベルさんは、一体どこへ消えてしまったのだろうか?そしてアラスカに幻のピラミッドは本当に存在するのだろうか?アラスカの荒野は、今日もなお多くの謎を秘めている。

提供元・TOCANA

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