アラスカの奥地には幻のピラミッドが存在するのだろうか―――。

謎の失踪、残された日記

 2020年5月、ネイサン・キャンベルさん(41歳)は、アラスカの奥地にある湖へ、小型水上飛行機で向かった。彼は4か月間、アラスカ内陸部の荒野で単独生活を送る計画だった。

 キャンベルさんは旅の行き先として非常に人里離れた場所を選んだ。飛行機が彼を降ろしたのは、キャリー湖という小さな湖だった。そこは数百キロにわたって手つかずの自然が広がる、まさに秘境と呼ぶにふさわしい場所であった。

 しかし、キャンベルさんがこの地を訪れた目的は、単なる休暇ではなかった。彼は、ある特定の目的のために、この僻地へとやって来たのだ。