が、多くの米国民が見ているのは、バイデン/ハリス政権の「司法武器化」のためにトランプが複数の裁判で三桁近い訴因で起訴され、また「1月6日」の事件に関与したとして1千数百人が投獄されている現状だ。聞く者は「どの口が言うのか」と呆れるのである。
21年7月の「米国障害者法」の制定記念日での演説ではこう述べた。
公平(Equity)とは、誰もが持つべきものであり、平等(equal)に扱われるべきものです。しかし、公平とは、誰もが同じ土台からスタートするわけではないということを理解しているのです。全員に同じ額を与えても、スタート地点が違えば、本当に競争して成果を上げる機会が得られるのでしょうか?
この発言は「意味が支離滅裂」な訳ではないが、まさに「結果平等」というマルキシストの主張であって、自由で実力主義の米国民が享受して来た「機会平等」の結果として得られる「アメリカンドリーム」という思想の否定である。物価が高いのは小売店が暴利を貪っているためなので下げさせるとも述べ、批判されて引っ込めたことも記憶に新しい。その口がトランプは民主主義の敵などと言えば、多くの普通の米国民が理解できないのも宜なるかな。
有権者の55%が選挙日前に投票するようだ。が、編集やプロンプターのない更に多くの会見やインタビューに晒されるこの期間は、政策は変えても「価値観は変っていない」と述べる「word salad」のハリスと直ぐバレる嘘をつく「嘘つきティム」ウォルズにとり、「honey moon」どころか支持率が欠けて「三日月」に向かう日々になりそうだ。45%は11月5日に投票する。