加藤さん:普段、オンラインやSNSでコミュニケーションを取ってくださっているお客様が実際に会いに来てくださって「いつも見ているよ、応援しているよ」とエールを寄せてくださることがあります。

あとは、お子さまが左利きで親御さんは右利きという場合、これからどうすればいいのか、どういうものが必要になるか、といった相談を受けたりすることもあります。あとは、「左利きあるある」の話で盛り上がることもあります。

―――「左利きあるある」でよく出る話はありますか。

加藤さん:そうですね、左利きさんが使いにくい道具として出るのは、横口のスープレードルです。

なので、私たちのお店では、左利き専用の横口スープレードルと、両方に注ぎ口がついたものの2種類を取り扱っています。実際に手に取られて、「右利き用のスープレードルを使うのが本当に苦手」という話をされる方が多いですね。

スープレードルは当店のオリジナル商品ではないのですが、私たちが1番おすすめしている、両方に注ぎ口があるレードルは左利きのシェフが監修されたそうです。そのため、余計に思い入れの強いアイテムになっています。

―――右利きの人間からすると、それは教えてもらわないとわからないことでした……。

加藤さん:お連れ様の右利きのお友達や、ご夫婦でどちらかが右利きの場合は、商品棚の前で「こんなところが本当に不便なんだ」と盛り上がっているのをよく見かけます。

―――実際の商品を見ながら、一緒にいる右利きの人に左ききの人の感覚を知ってもらえるのも、ポップアップショップの効果なのかもしれませんね。

加藤さん:右利きの方は利き手を意識する機会自体が少ないと思いますので、右利きの方から「初めて左利きさんの感覚に気づくことができて、すごく発見があって楽しかった」と言ってくださる方もいらっしゃいます。