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第2回日本GPで、通常の1.5リッター車も示した高性能

第2回日本GPで、通常の1.5リッター車も示した高性能

現在まで続く日産のスポーツイメージにとって、始祖となった存在~「スカG」だけではない2代目S50系スカイライン
(画像=1964年の第2回日本グランプリで、T-Vクラス優勝を果たした生沢 徹のスカイライン1500…優勝だけではなく上位を独占した,『MOBY』より 引用)

ライバル他社とは一味違う高性能を発揮する機会は1964年の第2回日本グランプリで、前年5月の第1回GPでは、グロリアともども初代スカイライン/スカイラインスポーツは惨敗しています。

第2回では1963年9月に発売された2代目スカイラインが出場し、1.5リッター車がツーリングカーのT-Vクラスで前年の覇者、コロナなどを見事に撃破して優勝、T-VIクラスのグロリア優勝でダブルタイトルを獲得し、その雪辱は見事に果たされました。

GT-IIクラスでも強引にフロントを延長して、グロリア・スーパー6用の2リッターSOHC直列6気筒G7エンジンを積んだ「スカイラインGT」がポルシェ904相手の大バトルで活躍(結果は2位が最上位)しています。

しかし、レースでタイトルを獲る(優勝する)だけのために急造され、その後も直6エンジンを積む高級スポーツセダンというより、純粋なスポーツカーに近い扱いだった「スカG」より、同クラスのライバルを寄せ付けず上位を独占したスカイライン1500こそが、2代目スカイラインの真骨頂であり、その業績を称えるべきかもしれません。

実際、4気筒版スカイラインはその後も直6/V6専用時代(R31やR33~V36)を除けば設定され続け、直6モデルよりノーズが短くて回頭性やバランスの良さを活かして、ラリーなどモータースポーツで活躍しています。

スカイラインGT以外にも、2代目スカイラインをベースにした美しい2ドアクーペGTの「プリンス 1900スプリント」が開発されたものの、当時の技術ではスカイライン・スポーツやいすゞ 117クーペ初期型のように高価なハンドメイドモデルとなるためか、市販に至らなかったのは残念です。