目次
アカパナのピラミッドとカンタタリータ
半地下神殿とカラササヤ

アカパナのピラミッドとカンタタリータ

Pirámide de Akapana(アカパナのピラミッド)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

7段の基壇からなるピラミッドで、高さは17m。崩壊が激しくピラミッドというよりただの丘といった感じです。複雑な構造をした水路跡や生贄として捧げられたと思しき頭部が欠損した人骨が発見されています。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

神殿があったと考えらえているアカパナの頂上からは、ティワナク遺跡を一望することができます。

kantatallita(カンタタリータ)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

アカパナのピラミッドの東に位置し、アイマラ語で"夜明けの光"という意味のカンタタリータ。半地下構造になっており、周辺には平らに加工された巨石が転がっています。写真は、祭祀場の模型と思われる巨大な一枚岩。階段が3か所あり、その奥には3つの四角いくぼみが2列に並んでいます。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

カンタタリータにはかつて石門があり、その上には見事なまぐさ石(古代建築において、2つの支柱の上に水平に渡されたブロックのこと。リンテルともいう)が置かれていたことが、古い文献によって明らかになっています。この彫刻はその石門を表しているのかもしれませんね。

半地下神殿とカラササヤ

Templete Semisubterráneo(半地下神殿)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

東西約28m、南北約26mの長方形をした「Templete Semisubterráneo(半地下神殿)」は、ティワナクで最も古く、かつ優れた建築物のひとつといわれています。四方の壁には巨石が不規則にはめ込まれており、中央には3つのモノリート(石碑)が立っています。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

壁には、石灰岩や溶結凝灰岩を加工した人面石が175個もはめ込まれています。この人面石は、それぞれが異なる民族を表しているという説もあるそうですよ。

Kalasasaya(カラササヤ)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

半地下式の方形広場から望む「Kalasasaya(カラササヤ)」。門の間から見えるのが「Monolito Ponce(モノリート・ポンセ)」です。

Puerta del Sol(太陽の門)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

カラササヤに置かれている「Puerta del Sol(太陽の門)」。10t以上もある一枚岩をくり抜いて作られたこの石門は、何かの重要な建物の入り口だったと考えられていますが、もともとどこにあったのかは分かっていません。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

門の上部中央にはビラコチャ神が、その両側には鳥の姿をした神話的な人物と走る人のレリーフが彫られています。門の大きさが想像以上に小さくて拍子抜けしてしまいますが、このレリーフは見る価値あり!インカ創造神話にも登場するビラコチャ神が祀られていることに、ティワナクとインカの深い結びつきを感じます。

Monolito Ponce(モノリート・ポンセ)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

春分と秋分の日にモノリート・ポンセが見つめる東側の門の間から太陽が昇るカラササヤ。季節の移り変わりや太陽の動きを正確に把握できることなどから、天体観測を行う天文神殿であったと考えられています。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

なんと!ポンセ周辺にはロープが張られており、石像の正面を見ることができません。あれだけ入場料を取っておきながらこれはちょっと・・・ショックです。

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは2006年に撮影した画像です。火成岩を彫って造られたポンセの高さは3m。四角い目とT字型に接合された鼻と眉を持ち、頬には2粒の涙が、全身には翼をもつ男やコンドル、鳥、幾何学模様が刻まれています。両手には飾りのついた杯、または笏のようなものを握っていますが、右手の指が外側を向くなど、不自然な形をしているのが印象的です。

Monolito Fraile(モノリート・フライレ)

世界遺産 ティワナク遺跡
(画像=『たびこふれ』より引用)

砂岩でできた高さ3mの石造で、こちらもポンセと同じく、右手の指がおかしな方向を向いていますね。恐らくこの指の形にも何か意味があるのでしょう。フライレの腰に描かれた模様はカニではなく、植物をデフォルメしたものという説もあります。