また、キツツキがつつく木の幹は、比較的柔らかな素材で、すぐに変形しうるため、その分、脳への衝撃も軽減されていました。
研究チームによると、キツツキの脳がダメージを受けるには、今の2倍の速度で木をつつくか、あるいは、金属のようなより硬い表面をつつく必要があるとのことです。
そうすれば、さすがのキツツキも脳震盪を起こすと予想されます。
最近の研究では、頭突きをする動物は脳に障害を受けている可能性が指摘されていますが、キツツキの場合は特別な機能を体が持たなくても脳へのダメージは心配がないようです。
頭突きで対決する動物って脳とか大丈夫なの? 研究者「駄目みたいです」
今回の研究成果は、長年、専門家の間で広まっていた”衝撃吸収説”に真っ向から反論するものです。
さらに、生物進化の視点からすると、より大きな頭や首の筋肉を持つキツツキが存在しない理由も、これで説明がつくかもしれません。
大きな頭や筋肉を備えたキツツキは、より強力なつつきができますが、それはキツツキの脳サイズでも脳震盪を起こすリスクを高めてしまいます。
今ぐらいのサイズ感であれば、余分な衝撃吸収材も必要とせず、思い切って木つつきができるようです。
※この記事は2022年7月公開のものを再掲載しています。
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参考文献
New Study Shakes Up Long-held Belief on Woodpecker Hammering
https://www.audubon.org/news/new-study-shakes-long-held-belief-woodpecker-hammering
Why Don’t Woodpeckers Get Brain Damage? Research Presents an Intriguing New Hypothesis
https://www.sciencealert.com/new-research-challenges-past-ideas-on-why-woodpeckers-don-t-suffer-brain-damage