自民党の政権公約では「基礎年金の受給額の底上げ」が掲げられています。これを実現するために、厚生年金の加入者を増やすということですが、厚生年金が国民年金の不足分に流用されてしまい、現役世代の負担がますます増まるからくりに疑問の声があがっています。

また、パート労働者が年収調整を行う原因となっている「年収の壁」も見直し、年金財政の改善につなげたいという意図なども示されています。

自民党の政権公約を発表する小野寺政調会長 自民党HPより

「基礎年金」の受給額底上げですがかなり問題があります。国民年金は高齢者が多く赤字が続いており、足りない分を厚生年金から補填されています。現状では足りなくなるためパートやアルバイト(週20時間以上)でも厚生年金に強制加入させて社会保険料を負担してもらうことになりました。ちなみに、年金は賦課方式という方式で運営され、徴収したその年の給付に使われてしまいます。

政府の公約は厚生年金加入者を増やすことで国民年金の破綻を防ごうとしていますが、根本的な解決にはなっていません。厚生年金を払っている現役世代はこの経緯がわかっているのでしょうか。