4. 年をとっても体をいい状態に保てる

年をとると危険なのが、体が弱る「フレイルな状態」です。筋肉量の著しい減少は「サルコペニア」と呼ばれており、あらゆる避けるべきことの要因の1つとして知られています。

筋肉量が減れば、それだけ転倒や骨折のリスクが大きくなります。1人で生活できなくなったり、健康状態が全体的に悪化したりといったリスクも増大。筋肉が少ない高齢者は、腎臓病や心疾患を抱えている場合、死亡率が高まります。また、化学療法などの治療に耐える力も弱くなるのです。

これは高齢者に限った問題ではありません。人間は、筋肉を維持するトレーニングを行なわなければ、30歳ぐらいから10年ごとに筋肉の3~8%を失います。一般的に、60歳をすぎると、その割合は加速します。

ですが、筋力トレーニングに励む人の多くは、筋肉を維持できています。若いころよりも筋肉がつくことさえあります。

まだ30歳になっていない人も、あとで使うための筋肉をいま貯金していると思って、トレーニングしてください。25歳の人なら、体力がある今のうちに、75歳になってもフレイルにならずにすむだけの筋肉(と、エクササイズの習慣を)つくっておきましょう。