カネが研究成果に影響するのでしょうか?残念ながらYESだと思います。

例えばオリンピックでアメリカが長年一番金メダルを取っている理由のひとつは近代的で最新鋭の人間工学に基づいたトレーニングマシーンや訓練方法を導入していることはあるでしょう。大学駅伝チームでも金がある大学とない大学では練習量や監督の能力以外にその設備がモノを言います。同様に学究も金があるかないかは大きな成果の違いとして出てきます。

一時、日本の学者が中国に三顧の礼で迎えられ、日本の大学の何倍もの研究費をもらえ、ようやく研究ができた、と喜びの声を上げる先生方が多かったのを覚えていらっしゃいますか?同様にノーベル賞を受賞した学者の中にはアメリカ在住の真鍋先生や中村修二先生の名前が上がります。なぜ学者は日本を出たのかですが、私が見聞きする限り「白い巨塔」「ドクターX」状態が医学部に限らず、学部全般に今でも続いていることがあるかもしれません。

私ごとき素人がこのブログで意見するだけで様々な反論や異見が出ます。とすれば学者レベルになるとその度合いは過激だろうと想像できるでしょう。事実過激です。私もそれはちらっと見ています。私がこの10数年で接点を持った日本の学者先生は多くが派閥的なグルーピングをしています。学閥とまではいかないのですが、同じような考えを持つ先生方が集まり自説を研磨する傾向は強く出ます。これが大学教授会になると俄然燃えるのです。自分と同じ思想を持つ先生に教授になってもらわねば自分が干される可能性すらあるのです。特にその傾向が強いのが国立大学系だと思います。

そのような争いから離れ、研究に専念したいという方はどうしても日本を離れやすい傾向が生まれるのでしょう。私だってこのブログの日本語版を止めて英語版にして海外発信した方が楽かもしれません。ただ、私は研究者ではなく、日本の皆様に海外に住む個人の一考え方を披露しているだけであり、損得勘定がなく、ビジネスでもないのでそうしていないだけです。