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メガバンクの一角、三井住友銀行が全従業員に副業を解禁するとの報道がありました。

【参考リンク】三井住友銀行が副業解禁へ…全従業員3万人対象、個人事業・雇用契約も可能

IT系新興企業ならいざ知らず、JTCの中でもお堅い印象の強いメガバンクが「例外なしの副業解禁」というのはかなりのインパクトです。

業種問わず多くの日本企業が注目するでしょうし、追随する会社もあらわれるでしょう。

ただ、SNS上での反応を見ると、少なからぬ人がこういう反応を見せています。 「副業なんてやるエネルギーがあるなら、本業で成果を上げるべき」

また、経営層の中にはこんな疑問の声もあるようです。 「副業なんて解禁すれば、従業員の愛社精神は落ちるし全力で働く人も減るはず」

果たして、企業が副業を解禁することにどんな意味があるんでしょうか。

副業する人、しない人

まず「副業なんてやるエネルギーがあるなら、本業で成果を上げるべき」という意見について。

これは正論ですね。合理的に考えれば誰でも異論はないはず。

例えばプロ野球の選手が「生活費の足しにしようと思って副業始めました」なんて言ったら「副業の前に野球で成果出せよ」とみんなつっこむでしょう。

ただし、それはプロ野球の場合、成果さえ出せば報われるシステムがあるから。

日本企業の場合は前提条件が大きく異なってきます。

前回述べたように、年功序列制度では40歳以降は上がり目が無くなり、消化試合モードに突入する人が多数派だからですね。