グーグル分割についてはたぶん、経済学の学派論争が大きく影響してくると思います。シカゴ学派はマネタリスト系ですし、ノーベル賞も多数受賞しています。端的に言えば「適者生存の理論」であり強いものが生き残るという考えです。学派系統的に対立するのがハーバード学派ですが、さほど力強いという意識はありません。ただ、シカゴ学派も古く、現代の経済学思想に合わなくなりつつあり、第三極を含め学派は分裂気味な感じがあります。よって学術的主流争いが一企業の在り方を問うケースになる可能性もあると思います。

仮にグーグルの分割が強制されればアップル、アマゾンなど他の巨大IT企業も分割必至ですからアメリカにとって企業の在り方と成長に大きな倫理的変化を招くことになるでしょう。結果が出るのは数年先ではないか思います。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年10月10日の記事より転載させていただきました。