元伊勢まいりとレイライン!?
徳川の世だった江戸時代、元伊勢が参勤交代のルートにあたるようになります。そんなことから宮津藩主の崇敬をうけた元伊勢の存在は広く世間に知れ渡り、元伊勢まいりがさかんになったそうです。明治時代までは年間に8万人もの参拝者が訪れたと記録があり、麓には宿場町もあり、茶屋や土産物店が軒を並べる門前町が隆盛を誇っていたそうです。
しかし、元伊勢まいりの重要な足となっていた由良川の船便が途絶えると参拝者も激減してしまい、元伊勢は人々から忘れられていったのです。しかしまた自動車をはじめとする交通網の発達によって再び元伊勢まいりが脚光を浴びることになり、昭和40年代から熱心な崇敬者や宗教団体のお参りが増えたのだとか。そして近年のパワースポットブームも追い風となり、現在に至っています。
そして少し不思議な話ではあるのですが、元伊勢内宮と伊勢神宮は冬至の日に太陽が登るラインが一致するのだとか。また元伊勢外宮は西の出雲大社、東の伊夫伎神社、さらには富士山と同緯度にあるとされています。そして外宮、伊夫伎神社、淡路島の伊弉諾神宮、熊野本宮大社、そして伊勢神宮を結べば近畿地方を覆う大きな五芒星が出来上がるのです。こうした神秘性もまた、元伊勢三社の魅力のひとつなのかもしれませんね。
なにはともあれ「元伊勢」の名は伊達ではない、京都府福知山市の元伊勢三社。アクセスはいいとは言い難い場所にはありますが、苦労して訪ねるだけの価値はある神社です。ぜひ足を運んでみてください。
※記載の情報は2023年6月現在のものです。最新情報は公式サイトをご覧ください。
文・写真・bow/提供元・たびこふれ
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