「すずめのたまご」という豆菓子をご存じでしょうか?生まれも育ちも鹿児島の筆者にとっては、幼少時から慣れ親しんだ駄菓子のひとつなのですが、先日訪れたコンビニで、驚愕の事実を知りました。「すずめのたまご」はどうやら全国区のお菓子ではないらしい。そうだったのか……。
すずめのたまごは、醤油ベースの甘辛い味付けの衣でピーナツを包み込んだ球形の豆菓子。加えて歯ごたえ抜群のサクサク食感が魅力で、食べ出すとつい手が止まらなくなってしまいます。
駄菓子屋はもちろんのこと、スーパーやコンビニでも見かけるお菓子なので、てっきり全国でお馴染みの駄菓子かと思いきや、実はそうではなかったもよう。念のため編集部内でも尋ねてみましたが、誰も知りませんでした。ま……マジか。
気になったので調べてみたところ、そもそもの発祥は大阪。現在でも取り扱う冨士屋製菓本舗のホームページによると「100年続く、大阪生まれの元祖豆菓子」であり創業時から作り続けているそうです。
生まれは大阪なものの、のちに福岡や熊本、鹿児島など、九州へと伝わっていきました。「雀の玉子」や「雀の卵」、「すずめの卵」など、メーカーによって表記は異なりますが、基本的な製造方法はあるていど共通しているようです。
なお、名前は異なるものの山形、新潟、東京など他の地域にも同じ豆菓子を作るメーカーが存在しています。そういう意味では「豆菓子のジャンル」としては全国区なのかも……とか思ってしまいましたが、「すずめのたまご」という名称に限るとやはり地域が絞られるもよう。
ちなみに筆者の居住地である鹿児島でお馴染みなのは、「株式会社大阪屋製菓」が製造・販売する「雀の学校・雀の卵」。目に付きやすい黄色いパッケージを見たことのない県民はきっと少ないはず。
この事実を知れたのもなにかの縁……と思い、数十年ぶりに購入することに。優しい醤油味の衣と、ピーナッツとの抜群すぎる相性は、あの頃と全く同じです。あつ~いお茶が欲しくなりますが、日本酒や焼酎をはじめとするお酒のアテにもぴったりでしょう。
知らなかった人にはもちろんですが、筆者同様に懐かしく感じた方は、久しぶりに手に取って、かつての日々に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
<参考・引用>
株式会社大阪屋製菓HP
冨士屋製菓本舗HP
(山口弘剛)
提供元・おたくま経済新聞
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