菊川工業には、「社内資格をどんどん活用していこう!」という前向きな空気が流れているように感じます。誰かのチャレンジをお互いに称賛し合う風土のなか、とにかく私も前向きに行動を続けた結果、社内トップクラスの資格数を保有するまでになりました。
社内のルールは変えていくためにある
ーーー社内資格制度のほかに、会社の独自の取り組みで面白いものはありますか?
渡邉:社員が感じる「もっとこうした方が良いのに……」をそのままにしたくない菊川工業では、社内ルールすら自分たちで作れてしまいます。会社にとってプラスになると認められれば、社員の考えたルールが社内共通の認識として機能するようになるんです。
現在社員が積極的におこなっているのは、手順書をいまの時代に合ったものに変えていくこと。みずからルールを変えていける認識が全員にあるおかげで、効率が悪い方法のままなんとなくやっている仕事も、社員の手でどんどんブラッシュアップされていっています。
「STUDIO K+(スタジオケープラス)」と呼ばれるショールーム。社員が自主的に運営をしており、金属素材を使ったアート作品やサンプルなどの展示をしています。 引用:菊川工業株式会社
「STUDIO K+」に飾られたブロンズ材の将棋セット
10月10日(木)午前7時掲載の後編では、大変な状況のなかでもチャレンジを続けた結果、いまは前向きに働き続けられていると話す渡邉さんに、明日の仕事が楽しみになる秘訣をお聞きしています。
菊川工業株式会社
菊川工業株式会社は、金属工事をはじめとする装飾建材の設計・製造・施工を手掛ける企業。東京都墨田区菊川へ本社を置く。
東京スカイツリー展望回廊や、ブルームバーグ欧州新本社ビル、お台場にあるフジテレビの球体展望台など、多数の先進的な建築物の金属製内外装工事を手掛けた実績がある。
難易度の高い形状・加工を実現する技術力は、国内外から高い評価を得ているという。老舗企業でありながら「社内資格制度」などのオリジナル制度を多数打ち出し、社員のモチベーションアップにつなげている。