ブラックバーンカルト

 メイ・オーティス・ブラックバーンは、女性を焼き殺し、十代の少女の遺体を家の床下に隠すのを手伝い、さらに義理の息子も殺害した疑いがあるという。

 1920年代のハリウッドで、シングルマザーのメイと娘のルースは大天使ガブリエルの訪問を受け、聖書に関する重要なメッセージを共有されたと主張した。天使たちは貴重な金や宝石のコレクションが隠されている場所を彼女たちに教えたという。

 さらにブラックバーンはこれらの情報を大ヒット出版物で明かすと宣言し、その公開が黙示録をもたらすとした。この埋蔵品と約束された本は信者を集め、資金調達にも成功した。彼女たちはその資金でカリフォルニア州シミバレーに拠点を構えた。

 オッカーによると、「昼間、カルトの信者たちはトマト包装会社で働いて給料をブラックバーンとルースに渡し、夜には降霊会を行い、魔法陣に座り、長い紫のローブを着て、ラバを生贄に捧げ(これを”死の顎”と呼んだ)、最後には裸で踊った」という。

衝撃的カルト集団『聖書をSFに』『人類は宇宙人のクローン』『最後は理想郷で…』
(画像=メイ・オーティス・ブラックバーン(1929年)By Los Angeles Times –CC BY 4.0, Link,『TOCANA』より 引用)

 しかし、信者たちが次々と死亡し始めると、事態は崩壊し始めた。毒殺されたと思われるルースの夫が失踪したのを皮切りに、別の犠牲者(これも毒殺の疑い)が両親の家の下に埋められた(7匹のミイラ化した犬と一緒に、死後も少女に付き添うためだという)。

 さらに3人目の犠牲者である女性は、病気の治療の試みとして2日間レンガのオーブンで焼かれた。

 最終的に信者たちから詐欺罪で訴えられたブラックバーンは、1930年に有罪判決を受けたが、上訴で無罪となった。彼女は最後まで悔い改めることはなかった。