カルト集団の信者は、奇妙な規則や習慣に従う洗脳された単純な追従者だと思われがちだ。宇宙人の救助船、近親相姦、集団自殺、世界の終末への備えなど、常軌を逸した事件が報告されてきたのも無理はない。これらの活動を追ったドキュメンタリーが人気を集めているが、これは閉鎖的なコミュニティの内側にある狂気の世界が、人々の関心を引きつけているからだろう。
有名な事例としては、アメリカ史上初の生物テロ攻撃を行ったラジニーシプーラムや、1993年にウェイコで起きた51日間に及ぶ政府との対立で80人が死亡したブランチダビディアン事件、そしてヘール・ボップ彗星に隠れた宇宙船が魂を運び去ると信じて39人が集団自殺したヘブンズ・ゲートなどがある。
しかし、他にも言及に値するカルト集団が存在する。本記事では衝撃的なカルト集団をいくつか紹介する。
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Ant Hill Kids (アントヒルキッズ=蟻塚の子供たち)
子供向け番組のような名前とは裏腹に、アントヒルキッズは信じがたいほどの残虐性を隠し持っていた。指導者のロック・テリオーは自らをモーゼと名乗り、1979年2月に世界が終わると信者たちに説いてカナダの辺境地帯に集団で移住させた。終末の日が過ぎ去っても彼は巧みな話術で信者たちを引き留めた。
作家のJWオッカーによると、テリオーの信者たちは暴行や拷問、性的虐待を受け、奇怪な「医療行為」によって体を切断されたという。精神的浄化のためと称して、子供を木に釘で打ち付けて他の子供たちに石を投げさせる、妻の歯を8本抜く、男性に自分の足をハンマーで叩かせる、罰として足の指を切り落とすなど、想像を絶する行為が行われた。
最終的にテリオーの行為は当局の知るところとなり、彼は終身刑を言い渡された。2011年2月、テリオーは刑務所内で他の受刑者に首を刺され、死亡した。