変装と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは、アニメや漫画のキャラクターでしょう。
例えば、「ルパン三世」のルパンや「名探偵コナン」の怪盗キッドなど、彼らは一瞬で別人に姿を変えて見事なまでに人々を欺きます。
そして、彼らは物語の中で変装を駆使して事件を解決したり、追跡から逃れたりします。
ただ、変装という手段は現実ではどの程度有効なのでしょうか?
実は変装が身元を隠すのにどの程度効果的なのかを調べた研究があります。
それはヨーク大学のロブ・ジェンキンス(Rob Jenkins)氏らの研究です。
彼らは、変装有り無しの写真を用意して、他の人がその写真を見たときに同一人物か別人か見抜けるか検討しました。
研究の詳細は、2019年2月7日付で学術誌「Journal of Experimantal Psychology: Applied」に掲載されています。
目次
- 変装は他者を欺くのに有効なのか
- 軽い変装でもばれる確率は約30%低下し、偶然レベルまで落ちる
変装は他者を欺くのに有効なのか
眼鏡をかけたり、帽子を被るなど、変装をすることで、どれくらい周りの人を欺けるのでしょうか。
多くの人は変装で他者を欺けるのはアニメや漫画の話で、現実世界では「こんな簡単に人を騙せないはず」と思ったことがあるのではないでしょうか。
たしかに現実世界では、アニメなどのようにゴムマスクで他人の顔を完全に作るというのはかなり難しいでしょう。
しかし、私たちは日常生活の中で、相手の顔の特徴だけでなく、服装や表情などのさまざまな要素をもとにその人のアイデンティティを認識しているものです。
実際逃亡犯や有名人は、変装によって正体を上手く隠して生活しています。
では、私たちはどの程度変装を見抜くことができるのか試してみましょう。