お金持ちほど長期でビジネス、投資で結果を出しているのでそのプロセスで努力の基準値が非常に高いという特徴がある。それが子供にも引き継がれているのだ。
恵まれた環境ではあるが、楽とは言えない。いい学校へいけば優秀な他の子と厳しい競争、厳しい受験、そして会社では出世競争。お金持ちの子供は人生イージー、は逆が正しいと思っている。むしろ大量の努力をして育つのでかなり大変だ。
性格がいい「お金持ちの子供はワガママに育てられ、他者を見下して性格が悪い」という意見があるが、これは傾向として誤りである可能性が高いと考えている。
学校へいくと、どのクラスでも問題行動を起こす子供は必ずといっていいほどいる。そしてそうした子供は例外なく家庭環境に問題を抱えている。本人に確認したわけではないが、親が子供に厳しくあたったり兄弟から自己否定につながる接し方をされていたりするようである。そしてその原因はさらに親の職場の上司や、兄弟のクラスメイトなどにあるようだ。
その点、まずいい家庭の子供は親が子供に当たり散らすようなメンタリティにない事が多いだろう。ストレスや悩みがない人などこの世にいないが、それを表に出さず、上手に処理して他者に好ましい接し方ができる胆力のある人間が上へいけるものなのである。子供も自己否定になるような対応を受けていない。
加えて、そうした家庭ほど世の中は人間関係で成り立っており、いかにその中で好ましいふるまいができるか?という不文律を教えていると思うのだ。優秀な家庭の子と遊ばせると、優しい気遣いを感じられ気持ちに余裕が感じられることも多かった。
筆者自身も子供に人間関係を上手に接するよう、きっちりしつけている。学校で友達とトラブルがあった時は話を聞き、「その子はこう感じたんじゃないかな?」「どうしたら仲良くできると思う?」「人間関係は技術で突破できる課題だよ」とその体験から学ばせて上手に付き合える処世術を学習させるようにしている。