スイミングや英語など習い事は当たり前にいくつもこなし、インターナショナル幼稚園で英語漬けだったりととにかくすさまじい教育熱である。自分もそうした家庭の親と会話することがあるのだが、こうした親との話題の9割は「子供の教育」である。子供の将来のためとはいえ、本人は大変だろう。

努力家

「お金持ちの子供は甘やかされて育つので根性がない」というイメージがあったが、これは誤りだと思っている。実際は真逆で平均以上に努力家が多い。

まず、お金持ちの家庭は親が例外なく努力家で向上心が非常に高い。筆者自身、仕事や勉強を通じた自己鍛錬に強い関心があり、子供にも毎日自分が努力する姿を見せている。「人生は自己育成ゲーム、毎日少しずつレベルアップを楽しもう」と啓蒙して毎日、同じ机で自分は仕事、子供は勉強という日々を送っている。

子供も頭を抑えつけられていやいやするのではなく、親である自分から影響を受けて「いろんなことがたくさんできるようになりたい」と前向きな思考に変わってきた。他の家庭でも似たような感じで、親が努力する姿を子供に見せることで、「一緒に頑張ろう」という話を聞く。自分が知っている話では母親が子供の勉強に付き合う中で高い英語力を身に着け、中学生になった子と一緒に海外旅行を英語で楽しむ夢を叶えたというものだ。人は他者からの影響、とりわけ親からの影響を強く受けるので家庭内で一緒に学ぶというのはとてもいい環境作りになるだろう。

そして努力の基準値も高い。自分は子供が勉強をやり始めた頃は「これ苦手。全然分からない。できない」と泣き言を言い出したので、「練習は1回や2回では足りないよ。パパは20回は繰り返してやっとできるようになったのだから。考えすぎずに、まず20回は練習しよう。大丈夫、きっとできるようになる」と反復は数十回こなすのが基本と教え続けた。それにより、今では息を吸うように反復練習をこなすようになり、成長を実感して自己肯定感を作っている。