20年前は日本は自動車大国と言われ、10年前にはEVなんてまだまだという風潮が強かったのですが、ソフトウェアの先端技術だけ見れば追い越された感が強いようです。

働き方改革について外から見ていると日本のトーンは「右向け右」的なところがあると感じています。特に非管理職の方々への「思いやり政策」になっており、若い方には「残業はだめ。早く帰りなさい」と言いながら、管理職のおじさんたちが夜遅くまでせっせと働いているのが実情ではないでしょうか?

アメリカやカナダでは上を目指す人は青天井で仕事をします。彼らは「労働」だと思っていないでしょう。仕事は自分との闘いであり、自分の意志で働いているわけです。私もそれに近いところがあります。オンラインでつながることで日本とのやり取りが増えています。その多くは日本時間の午後遅くとか夕方。つまり当地の午前2時とか3時からミーティングなのです。初めは睡眠がうまく取れないので苦労したのですが、最近はあまりにも多いので睡眠時間を2-3回に分けています。

私に送られてくるカナダ在住の方々のEmailも午前1-2時ぐらいまで仕事関係の連絡が入ります。先日お会いした日本人の女性の方も働き詰めと出張続きで家にひと月帰らないこともあると言います。この方は会社の中では相当の責任あるポジションについています。

このところ毎週金曜日夜9時に行われるオンラインミーティング。日本人は私だけですが、多い日で10人ぐらい入ります。多くの人はスマホから入るのですが、たいがいどこかしら外で活動している最中にミーティングに入るのです。つまりアポの中のアポです。それが常態化しているところが今までの時間の使い方と変わってきており、圧倒されるのです。

日本はなぜ青天井で残業することができないのでしょうか?経営者やその幹部は今でもしている方も多いと思います。個人事業主や飲食系の方で無茶な働き方をされている方もいらっしゃるでしょう。それ以外の方はコンプラや法律、更に労働基準監督署まで関与してくると労働を時間で管理する発想がより強くなっています。しかし、労働は最終的には出来高なのです。ここをすっかり忘れています。