苦しい運営になりそうな石破政権
所信表明演説では予想通り地方に焦点を当てました。これは首相の個性であり「思い」だと理解していますが、竹下登元総理の発言を当てたのは1億円ばら撒き政策を思い出させ、マイナスイメージです。あれは散々でバブルの象徴のような大盤振る舞いでした。石破氏は熊本のTSMC誘致の成功例を頭に描いているようですが、本格的な地方創生となっても新幹線か主要空港か貨物専用の港が要件になるかと思うのですが、産業を要件としないドラスティックな地方創生案も生み出す必要がありそうです。
また、経済成長をさせデフレからの完全脱却を図る、そして最低賃金は1500円を目指すというのは力強い発言です。一方でインフレ対策もするという点で辻褄が合わないのです。最低賃金の上昇は最終消費者への価格転嫁になるのが普通で、物価上昇を引き起こします。よって一定のインフレを認めることになります。インフレ率を低めにする私の奇策の一つとして「毎日の買い物癖から食材のバルク買いを進め、レジも完全自動化する」という方策があります。製造者のコスト減と販売者のコスト減を両立させ、更に消費者が毎日買い物に行かずに済むことで時間の有効活用という生活習慣の変化引き起こすのです。北米では当たり前ですが、日本では簡単ではないです。
さて、これらも踏まえ石破政権は本当に今のような状態で選挙ができるのだろうか、と考えると素人ながらもとても厳しい状況を予想しています。個人的には自民公明を足しても過半数に到達しない可能性がゼロではないのと、自民党内の主流派と非主流派の駆け引き、更にはセンスが今一つな森山幹事長の暗躍が国政を揺るがすような気がします。いまのところ野田氏が野党のリーダーシップを形成しつつありますが、個人的には野田氏が石破氏の政権方針運営との違いをどう表現するか、案外野田氏本人が一番苦慮しているのではないかとみています。つまり立ち位置が似ているので野田氏の得手とする論戦が枝葉末節な議論で終始するのではという気もしています。
連続緊縛強盗事件やらユニクロ大量万引き事件やら…