急に何かに気づくことを「目から鱗」と表現します。
何かがきっかけで物事の理解が深まることも「目から鱗」と言います。
しかし、そもそも人間の目には鱗などありません。

では、なぜ「目から鱗」と表現するのでしょうか?
今回はそれら「目から鱗」という言葉の謎に迫ります。

目次
「目から鱗」とは
 ・「目から鱗」の意味
 ・目か鱗が「落ちる」?それとも「取れる」?
語源は新約聖書にあるキリストの起こした奇跡にあった
 ・語源となったキリストの起こした奇跡
 ・「目から鱗が落ちる」生き物は実在する
 ・目から鱗が落ちるのは・・・ヘビ!
 ・まぶたがないヘビは目も脱皮する
まとめ

「目から鱗」とは

急に何かに気付くことを意味する「目から鱗」、目にウロコなんてないけどその語源は?
(画像=『FUNDO』より引用)

まずは「目から鱗」という言葉について見ていきましょう。

「目から鱗」の意味

「目から鱗」とは何かがきっかけで物事の実態がよく見えるようになることの例えです。

単に急に何かに気づくことの表現としても使用されます。
ただし、この言葉には物事が理解できるようになるというニュアンスが含まれます。

つまり、単に何かを発見するというよりも、それによって気づきが生まれることを指した表現が「目から鱗」なのです。

目か鱗が「落ちる」?それとも「取れる」?

「目から鱗」は「目から鱗が落ちる」を略した言葉です。
しかし、人によっては「目から鱗が取れる」と思っている人もいます。

正しくは「取れる」ではなく「落ちる」となります。
これらは勘違いして覚えている人もいるので要注意です。

なお、文化庁の平成19年度「国語に関する世論調査」では「落ちる」が80.6%、「取れる」が8.7%だったそうです。