以前にも書きましたが年金制度の最大の問題点は少子化と共に平均余命が伸びていることにあります。年金制度が出来た頃はリタイアして10年ぐらいすればお亡くなりになるような時代でした。しかも当時は働く人がどんどん増えている時代です。まさに収入が増え、支給が減るで安定基盤が想定できるサイクルにあったわけです。ところが今は真逆。よって日本人が消滅するかどうかは別として年金制度はいずれ厳しい状態に追い込まれることは確かでしょう。

では現行制度である賦課方式を改革すればどうにかなるものか、というとたぶん無理じゃないかという気がします。つまりだましだまし改革を先送りすることは出来てもいつかは辻褄が合わなくなるとみています。

お前はどうすればいいと思うか、と言えば2つの仕組みを取り入れるしかないと思います。1つは自分が積み上げた年金は自分だけのために支給されるように変えること、2番目は公的支援の強化であります。

1つ目の仕組みは生命保険と同様だと思います。生命保険は毎月せっせと保険料を払うことで療養費や死んだときのお金が生まれます。年金制度もこれに変え、個人が負担する保険料と同額を勤め先の企業が支援することでより多くのお金が積み上がります。これを年金運用のプロに任せ年率4-5%目標で廻すのでしょうか?

2つ目は高齢者で生活に十分な蓄えがない人に限り、ベーシックインカム制度を導入するのでしょうか?黙って金がもらえるという期待感を下げるため、公的サービスは究極の選択だという仕組みと認識を植え付けることが大事です。例えば大規模な施設にて住居を提供し、食は賄。つまりベーシックインカム制度と言ってもお金を渡すのではなく、衣食住の最低限の支援をサービスとして行うのです。

年金支給開始年齢も先々75歳ぐらいまで先送りすることを視野に入れる必要があります。逆に言えばそれぐらい健康年齢は伸びているともいえ、少子化で労働力不足が叫ばれる中、リタイアを遅らせるしかないとみています。よって年金の払い込み期間が現在40年となっていますが、これを将来最大55年ぐらいまで伸ばすこともアリではないでしょうか?