自分は生まれた時から実家が貧しく、20代後半まで10万円以上の貯金をしたことがなかった。どことなく「自分は一生こんな感じなのかな」と漠然と思っていた。仕事を探す時も「時給が高いところは分不相応なので、こんな自分でも働かせてもらえる安い場所にいこう」と給料が高い職場を避けていた。自己肯定感の低さが豊かさを目指す心理的ハードルだったのだ。
しかし、これは人との出会いで変わる。自分の場合は妻との出会いだった。妻は自分の運命決定思考を粉々に破壊し「自分を安売りするな。高く売れるようにスキルの付加価値をつけ、それを正当に評価してくれる場所を求めよ」とアドバイスをくれ、高待遇の良い会社への転職へと成功裏に導いてくれたのだ。
この思い込みを捨てることは簡単ではない。自分は他者の働きかけで変われたが、一人では難しかっただろう。しかし、現代はそうした啓蒙をする記事や動画もたくさんある。上昇志向に溢れ成長意欲の強いコミュニティに属せば、大いに刺激をうけて人は何歳からでも変われる。現在の経済力は関係ない。努力すれば、自分にも豊かな世界の住人になれるという可能性を信じられるかなのだ。その際、言葉巧みに寄ってくる悪徳な人の詐欺に騙されないように気をつけてもらいたいところである。
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今回紹介したものはすべて精神的なものであるため、「シャワーヘッドを交換してコスト削減」といった今すぐできるものではない。しかし、貧しさの根源は銀行の貯金残高ではなく、貧しい思考にある。ここを変えない限り、多少、省エネグッズを買い揃えてミニマリストにしたところで、蓄財することは難しいだろう。すべては思考を変えるところが起点だ。まず思考を変え、すると行動が変わる。それを長期で続けると習慣が変わり、やがて人生が変わるのだ。
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