この結果は、多世界解釈が正しかった場合でも、私たちの認識できるマクロな世界は通常運転を続けていけることを示しています。

つまり私たちの認識する世界は、多世界解釈と互換性があるのです。

研究者たちは論文の最後に、多世界解釈では「起こり得ることは全て起こる」としばしば言われることについて、必ずしも真実ではないと結論しています。

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元論文

Everything Everywhere All At Once:A First Principles Numerical Demonstration of Emergent Decoherent Histories
https://doi.org/10.48550/arXiv.2304.10258

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部