黒坂岳央です。

持ち時間すべてを使って努力をした結果、残念ながらすべての人が報われるわけではない。結果を出す人、出せない人はどうしても出てくる。

有名な言葉に「質の伴った努力を継続すれば報われる可能性が高い」というものがある。これをシンプルに式にすれば努力は「質×量」ということになる。つまり、量をこなして成果が出ない人は「質」に問題を抱えている。厳密には時代のタイミングなども変数に入ってくるが、あくまで主要因はこの2つで説明がついてしまう。

「努力が結果に繋がらない人」は努力の「質」が低いのだ。

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ゴールを考慮しているか?

成果に繋がらない努力をやりがちな人を見ていると、ゴールを全然考慮されていないことがほとんどである。

たとえば「人生をよくするため」と漠然とした願望のためになんとなく資格試験の勉強をしたり、美容医療をしたりする。でも元々何をやりたいのかゴールを定めていないので、はじめた努力を正確に評価することができない。

努力を投下するには資金なり、時間といったリソースを先行投資する必要があるため、この効果測定時に「リターンが投下資本に見合わない」と感じてしまうと努力の継続ができず、継続できないから結果を出せないという負のスパイラルに陥る。

本来、なにか挑戦をするときにはゴールを非常に明確にする方が良い。なんとなくやっておいた方がいいから、という気持ちで人気の資格試験の勉強をするのではなくもっと明確にするのだ。

「収入を増やし、人生の選択肢を得るための手段として転職をしたい。転職にあたりこの資格は市場価値が高く、概ね年収は相場でこのくらいもらえる。なら今から1年間かけて取得することができればリターンは大きい。そして1年間で働きながら合格を目指すのは十分現実的な公算だ」。

このぐらい具体的に見積もることができれば、自信を持って走り出すことができ、その努力がズレることはなく継続が可能だ。