難聴は放置せず、素直に補聴器をつけるべきだろう。

計算ドリルやパズルは効果なし

複数の精神科医や脳科学、心理学者から出される見解の一つに「多くの脳トレに認知症予防につながる大きな効果は期待できない」というものがある。

自分の周囲のお年寄りは新聞のクロスワードパズルを解いていたり、計算ドリルを買って頑張る人もいる。だがその程度の刺激では認知症には太刀打ちできない。

単純な計算問題を解くことで瞬間的に脳が活性化する、という話はあるのだがあくまで一時的に過ぎず、すでに解ける問題をより正確に高速に解くことができる以上の効果は期待できない。

脳に強い刺激を与えるには、後述する運動や仕事を通じた社会的な交流がより重要だとされている。頑張るべきはそっちだ。

効果的な対策は運動

それでは有効な対策は何があるのだろうか?1つ目は運動である。

まず運動について言えば、想像以上に効果が大きい。人間の脳は全身運動と密接につながっており、運動をすることで脳も活性化することがわかっている。よく言われることに「文武両道」という言葉があるが、これはその通りで運動習慣がある人ほど脳も活性化し、強い集中力や体力を作ってくれるから勉強にも強い。反面、ガリ勉だが成績が伸びないタイプほど部屋で引きこもって勉強ばかりして運動不足、ということが少なくない。

加えて、運動をするということはよく動くということであり体力がある。そうなれば公園へ散歩したり、山登りや旅行へ出かけることにつながり脳がそこから刺激を受けてさらに活性化するし、楽しい活動やビビッドな体験を経て気持ちも前向きになってさらに活動的になる好循環を作ってくれる。実際、年齢不相応に元気で頭もよく動くと感じる高齢者は総じて運動習慣を持っていると感じる。

自分はまだ高齢者の年齢ではないが、運動が脳の活性化に強く影響する感覚がある。昔から運動が大嫌いで部屋にこもるのが好きなインドアタイプだったのだが、パンデミックのステイホームの時に本格的に運動不足で体重増加で危機的状況に陥った。そこから本気で心を入れ替えて今はパーソナルトレーナーをつけて、運動をするようになった。