図5がイギリスのデータです。

イギリスも人口が増えている国ですが、労働者数も増加していますね。

1997年から2022年で2割以上の増加です。

個人事業主も増加傾向が続いていて、1990年代以降は個人事業主の割合は13%前後で推移しています。

イギリスは個人事業主が相対的にやや多いようです。

6. カナダの労働者数・雇用者数・個人事業主数

次にカナダのデータです。

図6 労働者数・雇用者数・個人事業主数 カナダOECD統計データより

図6がカナダの労働者数・雇用者数・個人事業主数です。

カナダは人口が大きく増えている国ですが、労働者数も大きく増加しています。

1997年から2022年で4割以上も増加していますね。

個人事業主も増加傾向が続いていましたが、1990年代以降はあまり増えていないようです。個人事業主の割合も1997年の11.8%から2022年では7.5%と減少しています。

7. イタリアの労働者数・雇用者数・個人事業主数

次にイタリアの労働者数・雇用者数・個人事業主数です。

図7 労働者数・雇用者数・個人事業主数 イタリアOECD統計データより

図7がイタリアの労働者数・雇用者数・個人事業主数です。

他の欧米諸国と比べると、明らかに個人事業主が多い事がわかりますね。

労働者数全体としてはリーマンショック以降やや停滞気味ですが、長期的には増加傾向にあるようです。 主に雇用者数が増えていて、個人事業主は横ばいかやや減少しているようです。

個人事業主の割合は1997年の27.6%に対して、2022年では22.8%と減少してはいますが、他の主要先進国と比較するとかなり大きな割合となります。

イタリアの経済構造が他の主要先進国と少し異なる事が良くわかりますね。

また、労働分配率を計算する際に、雇用者報酬をGDPで割って計算しようとすると、この個人事業主の稼いだ分まで分母のGDPに含まれることになり、イタリアだけ極端に小さな数値となります。