家庭用ゲーム機の歴史において、1990年代中頃からひと際激しい争いを繰り広げた「プレイステーション」と「セガサターン」。結果的にはプレイステーションの勝利に終わりましたが、もしも“ハードそのもの”が戦うとどうなるでしょう?
この2機に四脚歩行ユニットを取り付け、押し相撲のような形で物理的に戦わせた動画がXで注目を集めています。まさに「次世代ゲーム機戦争(物理)」、その結末やいかに。
2機への四脚歩行ユニットの取り付け、および動画を投稿したのは「tomorrow56」さん。本業は半導体関連会社の回路設計エンジニアとして活躍しており、個人ではガジェットの分解や3Dプリンタの改造の様子等をSNSにアップしています。
今回の動画は、9月14日・15日に開催された展示イベント「NT札幌mini」にて、tomorrow56さんが自身の出展作品を撮影したもの。
もともと趣味で四脚歩行ユニットを作っていたそうで、ジャンクのセガサターンを載せて展示会に出してみると、思っていたよりも評判が良く、作品を見た方から「他のゲーム機は動かさないの?」と問い合わせがあったことから、同じ時代を過ごしたライバル機プレイステーションにも搭載してみることにしたのだそう。
ちなみに、動画にはあまり映っていないのですが、2機の操作はそれぞれの純正コントローラーを改造したもので行っています。
遠隔操作のためのユニットを取り付け、それぞれをプログラミングするという当時より進化した技術を用いている一方、飛行機での移動が多いため、リチウムイオンバッテリーではなく乾電池を使っているという、1990年代を彷彿とさせる仕様には思わずニヤリ。tomorrow56さんのこだわりが感じられます。
こうして誕生した2機+スーパーファミコン(SFC)……ではなくファミリーコンピュータ(ファミコン)までもが加わった物理的次世代ゲーム機戦争は、本体重量や大きさに分があるセガサターンに軍配が上がったもよう。tomorrow56さんのブースには、おそらく当時を知らないであろう若者も多く集まり、大いに盛り上がったとのことでした。
当時のゲーム機戦争も、もしもセガサターンが勝利していたら……今頃どんなゲーム業界になっていたのでしょうか。そんなことを考えながら遊べば、操作により一層力が入りそうです。
<記事化協力>
tomorrow56@9/14-15 NT札幌, 9/21-22 MFT H-02-02さん(@tomorrow56)
文・山口弘剛/提供元・おたくま経済新聞
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