- まとめ
日本は古代から職人文化が受け継がれており、海外から日本人は職人気質とも言われている。
歴史の古い大工や伝統工芸品の世界だけではなく、高度経済成長期を支えた町工場にもコアな技術を有する熟練の職人が存在する。
明治維新によって武家社会が崩壊し、職人は仕事を失うことになる。しかし、職人は工芸品にその技術を活かす道を開拓した。超絶技巧を凝らした明治工芸は明治政府による産業振興によって世界各地で開催された万博に出展され、外貨を獲得していった。また、高度経済成長期の製造業は町工場の尖った技術に支えられていた。
近代以降の日本の転換期は職人によるものづくりが影響している。2度あることは3度ある。これからの日本も“職人”によるものづくりがターニングポイントとなって大きく変わることになるかもしれない。そんなことを考え、現代の職人を育成する学校、理論と実践の両方を備えた技術者を育成する高専に注目していきたい。
【参考文献】
注1)Ezra F. Vogel :Japan as Number One: Lessons for America,ハーバード大学出版局,1979 注2)吉川洋:高度経済成長,中公文庫,2012 注3)文部科学省:高等専門学校(高専)について(参照日2024-06-09) 注4)延岡健太郎:モジュラー型製品における日本企業の競争力-中国情報家電企業における組み合わせ能力の限界(掲載日2005年7月28日)(参照日2024-06-16)
政治
2024/09/26
強い日本を再び! カギを握るのは理工系人材だ
『アゴラ 言論プラットフォーム』より
2024年6月24日公開記事
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