高市氏のもう一つの懸念は外交政策において中国と会話路線が形成できない公算があります。中国政府はこの総裁選をかなり詳細に分析していますが、高市氏は中国側から要注意マークがついています。これは中国が日本との外交交渉で壁を作ることを意味します。高市氏は中国要人とそう簡単に会談できなくなるかもしれません。二階さんのような中国通も少なくなります。高市氏は政権の中枢にそのようなメンバーを入れないでしょうからガチガチの組閣になるでしょう。これはたぶん、実質的に崩壊すると思います。つまり、長続きせず、1年持つかどうかの政権になるとみています。

衆議院解散をいつするかは最も興味あるテーマですが、個人的にはアメリカ大統領選を控える中であまり急ぎ過ぎるのはどうかと思います。ただ、早期解散は避けて通れないだけに日本の政局が不安定になり、外交も手薄、そうなれば岸田氏がそれなりに築いたものはどんどん陳腐化し、国際影響力が低下しやすくなるともいえるでしょう。

外から見る限りは日本はしばし様子見ということになります。早めに安定を築けるようしていただきたいものです。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年9月24日の記事より転載させていただきました。